酸棗仁湯(さんそうにんとう)の効果・副作用について

酸棗仁湯(さんそうにんとう)について

酸棗仁湯は、不眠症の治療によく用いられる漢方薬です。心身が疲れ、弱って眠れない人に効果があります。不眠のタイプとしては、特に覚醒と睡眠のリズムが乱れて、夜間目が冴えて眠れない、夢見が多い、熟睡感がないといった症状があるような場合に適します。

酸棗仁湯(さんそうにんとう)の効果・適応

不眠症:寝つきが悪い、夜中に何度も目覚める、朝早く目が覚めてしまうなど

心悸亢進:動悸や息切れ

精神不安:イライラする、不安になる

頭痛:頭が重い、ズキズキする

めまい:立ちくらみ、ふらつく

酸棗仁湯(さんそうにんとう)の副作用

漢方薬にも少しは副作用があります。人によっては、服用時にむかついたり、かえって食欲がなくなることがあるかもしれません。重い副作用はまずありませんが、配合生薬の甘草の大量服用により、浮腫(むくみ)を生じたり血圧が上がってくることがあります。「偽アルドステロン症」と呼ばれる症状です。複数の方剤の長期併用時など、念のため注意が必要です。

胃腸障害:食欲不振、胃部不快感、悪心、腹痛、下痢

過敏症:発疹、じんましん、かゆみ

酸棗仁湯(さんそうにんとう)の作用機序

酸棗仁湯は、酸棗仁、茯苓、甘草、大棗、生姜、半夏、炙甘草の7種類の生薬から構成されています。これらの生薬が組み合わさることで、以下の効果があります。

  • 精神を落ち着かせる
  • 心身をリラックスさせる
  • 睡眠を促進する

酸棗仁湯(さんそうにんとう)の用法・用量

通常、成人1日7.5gを3回に分けて服用します。

食前または食間に服用します。

小児は年齢及び体重を考慮して減量します。